FULLERVISHー蜜売家枇薬

創作落語の同人グループ・蜜売家一門より、蜜売家枇薬の雑記録です。

茹だるような暑さに苦しんでいたが、それを察されてしまうといささか格好がつかないので 飽く迄[code-1]は平然として「地球の冬は、聞いてはいたんですがね、イヤ、これは暑い。皆さん揃いも揃って薄着で平気な顔をされているから、さすがジモトの人間はすごいなァと」と笑っていた。[code-1]を取り囲み、ナニヤラ怪しい男が居るぞと話し合っている群衆は、[code-1]の言葉(かろうじて聞き取れた最初の言葉であったと思われる)に驚きを隠せなかった。
「いや、その……ハハハ。この服暑くって」
氷点下15度の外気に当てられながら徐に服を脱ぎ出し、寒空の下に鱗様の皮膚が晒された。