FULLERVISHー蜜売家枇薬

創作落語の同人グループ・蜜売家一門より、蜜売家枇薬の雑記録です。

代議会書類_本文5

[Luv3]

これは大変なことです。電脳隊の検閲にわたしの思考は引っかかるに違いない。しかし公然とそれは事実として浮かんでいることがカフェオレの照明として存在していると、先程のダオガルナのつまらない講義でふと考えつきました。脳みそが綿あめになっていきます、そう、綿あめよりも甘いものはこの世に存在するのだとやっと気付きました……。脳みそが綿あめになっていくのは所詮幻想で、これは蜘蛛の巣です。蜘蛛の巣が頭に被り、粘っているだけです。だから砂糖がかかってしまうにはまだ早い、掃除が必要だと思います。

考えるには糖分がいると昔理科か保健体育の教科書で教わりました。従って私は思考実験の際必ずお菓子を食べることによって作業の能率を上げることを試みています。だから考えれば考えるほどに歯が腐っていく……。

逃げ道はあります、唯一のそれは、ひとりでいればこれは夢と確実になる。でもあなたがいるのでこれは夢じゃないと信じたくもなったし信じられる気もしました。まあ気の所為でしたけどね……。

これは経験主義の弊害です。経験に基づき、わたしたちはバタフライナイフを懐に忍ばせ、ハサミをポケットに仕舞う。理性的に考えるべきなのです。

ここにはわたしたちしかいない。だからバタフライナイフもハサミもカッターも要らないのです。わたしたちはもう、……。

……ねえ、わたしは気になるのです。死は義務ですが、地獄は義務ですか?天国に行くことは叶わないと諸氏の研究により明らかにされたと盟友ハーチェストがよく言っておりました。統計学上の事実です。いっそのこと毒薬を飲んで死にましょうか。同士に抱かれて死にましょう。ね?ねえ、それにはいくらつぎ込めばいい?わたしが死ねるだけの毒薬を!早く、愛すべき世界に幕を閉じ、感情をぶっ殺せ。

ごめんなさい。苦虫を噛み潰しましょう。わたしに発言権はないのだから。……雨に濡れた蝉を見るような目で見ないでください。

でもすごいことでしょう?昨日の世界には明日というものは存在しなかったのに、大量のビー玉が砕けて流れ込んでくるようにもはや昨日は明日という今日になっていました。絶望の淵にいた二つ目はただ私のために血を吐いていたのでしょうか?その血はビー玉になる予定が、いつの間にか煮凝りになっていました。

願ってもいない未来に祝福を!!ああ、ああ、何を泣いているフルラーヴィシュ。そのまま朽ち果てるはずだったフルラーヴィシュ。甘い魔法にかけられて、酒と泪と人気者となって、人格を得たフルラーヴィシュ!願ってもいない未来に祝福を!!誇るべき幸運に祝福を!!

昨夜の虫たちは元気でしょうか?月が降るので逃げたのです、あれは多分太陽になります、そしてブーゲンビリアが、ああ、報われないので探しました。一生懸命探しました。手から落ちたので割れているのです。朝です。月に一度の金の成らない日。使い物になりませんがいたわる必要があります。労いましょう。夢の中であなたの姉と妹があなたと同じように目を輝かせながら吸われて消えました。あなたを恨むのはやめてしまいました。おかあさん。あなたの息子はどこですか?人形の家に麻薬の砦があったような気がして、わたしは手を伸ばしました。肝の冷えるような痛みが走ったのは昨日のことですが白い新婚の人形を抱き抱え、ビー玉の声の医者は駆け出したのです。

わたしを信じてください。ここに怖いものはありません。

虚無の匂いは絶望の匂いと等しくはありません。わたしがワードサラダしか吐けなくなったように、絶望は秩序を持っています。希望はやや[Luv3]でして。