代議会書類_本文17
[Can-D]の脳内(学術的には"CPU"に近いもの)では考えていることが文鎮として蓄積する。
もう山になっているという、[Can-D]曰くそれは海嶺よりも深く隆起した青い実態のない知識の集合体とも言えるという。
文鎮を動かしたくないが無邪気なカンナやオイデンは楽しい情報を与えてきている。
したがって[Can-D]の脳内;CPU的思考構造の文鎮構造軸は破壊寸前である。
最近、地道に勉学を続けていた、わたしの生徒でもあるオイデンは兄が罹患した数学者の病に関する知識の中から、[数学]の知識を除外し[治療法]に関する知識を、わたしにもよく似た対象たる[code-3のフルネズミ]に与えてみたという。
すると興味深いことに知的好奇心が絶えず、消えることなく破滅するまで抑えられない[code-3のフルネズミ]が今までを上回る知識に、卓越した恍惚を覚え、この時点でのマリーゴールドとフリューリュゲックの勝敗をも定義してしまった。
オイデンはカンナよりも勝っていることが証明されたのだ。
これは自然科学としての魔術、そして病としての数学という互いの特長を大いに体現した現象であったといえよう。
カンナ=マリーゴールドは消えて逝ったが、オイデンは未だ勉学の途であることもその皮肉の一端であるようにすら思える。
[Can-D]の構造軸上に詩を紛れさせることが望まれる。