FULLERVISHー蜜売家枇薬

創作落語の同人グループ・蜜売家一門より、蜜売家枇薬の雑記録です。

代議会書類_本文7

ラジオが死んでしまった。こんなこともあろうかと思ってたこ足配線を持ってきたのは正解だった……。だいたい私の背が高いのが悪い、いつもそうだ……。

[Can-D]は合理的な人間?だから、全部頭の中で試行して、思考実験をなんども重ねて、分かりきった答えを現実で実行しているだけの人だしそれは当然なわけだけど、それでも結果的には「成功」という結果物を提示できるという点で私とは正反対の人間?だから、やっぱりいつも自分を比較してしまう。

予定された「成功」という結果物を必ず提示できるということは約束された信頼を勝ち得ることが出来るということなわけだし、私にそんなものを持つことは出来ない……。私はいつだって失敗ばかりで、成功も失敗も確率はまばらだし、気分で動いているし、機械みたいに動けるはずもない。

裏の裏をかいてばかりで思考があっちへ行ったりこっちへ行ったり、誰にも伝わりはしない。

ちょうどさっきそこに置いておいた軽食も誰かが片付けてしまったし、もうここには私しかいないわけだし、じゃあもうどうすればいいかわかったものじゃない……。

思い出す情景だって全部なんか苦しくって苦しくって、まああそこだいたい水だし、でどうしても耐えらんなくなっちゃって、だから、思いっきり水飲んでみたら楽にイけないかなって思って、だから思いっきり息を吸ってみたんだけど、多分……まえいたところは地獄じゃなくて[ほぬ]が出てないだけのサウナだったから暑かっただけなんだって気づけたのはいい収穫だったとは思う。

でもやっぱりいつだって思う、言葉を選べるのならそうした方がいいし、言葉を選べないのなら黙った方がいい、これは人類普遍の原理だし[Can-D]ですらかかる原理に基づくものであることは自明。

けどわたしはそこまでたいした人間じゃないし、ここはやっぱりずっとうだうだ喋っていてもどうせ誰にも聞かれないんじゃないかという傲慢すぎる確信に飲み込まれて、いやそれからはもうだいぶ経ったな。人は自分の死を明確に意識してから人間の枠を外れていく、これはわたしの妄想だって3ヶ月くらい前にそこにいた砂糖の残骸が言ってたような気がするっけか。

だから多分もう用済みも近いな、続報を待つのが仕事みたいになってからだいぶ長いのはもう慣れた。