FULLERVISHー蜜売家枇薬

創作落語の同人グループ・蜜売家一門より、蜜売家枇薬の雑記録です。

代議会書類_本文13

ある朝、友人が熔けたと聞いて急いで訪れた崖には猫が憑依していました。ボゥルをひっくり返したようなビー玉が降るので痛いのですが、まずは自分の身にこれから何が起きるのかを考えるべきです。したがって海には一瞥もくれず、紅い燈籠を水蒸気の真ん中に押してみたのです。昨日の世界には明日というものは病気です。今日は明日という世界の病気になるのです。それはすべての時間を共有する物の宿命であり、万物の根源は水だのなんだの言えていたカンタンな時代の結果生まれた複雑な時代の、逃れられない病気です。万物はもはや病気なのです。病んでいます。誰しもが。わたしたちの死はコンピウターの中で起こるべきとされていなかったと言えます。 それは生白い死の匂いがします。拒むことは不可能であり、生を吹き飛ばすものです。死は特別ではありませんでした。浮力を持った抗体として制限時間は存在しなかったのでこのことには気付かなかったと云うだけです。

花の酒食む蓼虫はガラス製